それぞれの薬について簡単にご紹介します。
かゆみの原因物質であるヒスタミンの発生を予防します。
効果が出るのは使用開始から数日〜2週間かかると言われています。
抗アレルギー剤は長い期間使え、眠気が出にくいのが特徴です。
ただし、服用を中止してしまうと、再び効果が出るまでに時間がかかります。その間症状を我慢しなくてはいけなくなってしまいますので、花粉症の季節が終わるまで継続することをお薦めします。
リボスチン点眼液、ザジデン点眼液
内服薬ではアレグラ、ジルテック、ザジデン、アレジオン・・など
またジェネリックが処方される場合があります。
出てしまったかゆみの原因物質(ヒスタミン)が体の中で悪さをするのを押さえます。
即効性があります。
内服薬は眠くなるものもありますが以前にくらべはるかに眠くならないようになっています。眠気が出にくい薬の処方も可能ですのでご相談下さい。
アレルギー症状が特にひどい方に使います。
ステロイドといっても、用法用量を守っていただければ、特別危険はありません。
但し、長期の使用はお薦めできませんので、症状がひどくて我慢できないなど、必要なときだけ使用されるとよいと思います。
万が一副作用が出る可能性もゼロではありませんので、医師の診察を定期的に受けながら使用しましょう。
可能であれば、花粉が大量に飛んでいる日は外出を避ましょう。
花粉が多く飛ぶ日の条件としては下記のようなものが挙げられます。
1)晴天で乾燥した日
2)風の強い日(特に南風)
3)温度と湿度が高い日
4)雨の翌日
天気予報などで花粉情報を事前にチェックしておくとよいでしょう。
また一日の花粉の飛散量は日の出前後がもっとも多く、15時以降は減少していきます。
花粉が多い日に出かける場合は、専用メガネやマスクなどで花粉を浴びるのをなるべく避けましょう。
マスクの使用によって、くしゃみの回数は格段に減ります。
しかし、花粉専用マスクを使用すれば、吸い込む花粉量を減らすことはできますが、直系30ミクロンのスギやヒノキ花粉の防御には適しません。専用マスクがない場合は、マスクの内側に湿らせたガーゼを重ねることによって、吸い込む花粉量を減らすことができます。
目の痒みにはメガネが有効ですが、普通のメガネでは花粉症対策としては不十分です。目を完全に保護する、ゴーグルのような専用メガネを使用すれば、目の痒みを抑えることができます。
それ以外の注意点では、髪型や服装が挙げられます。髪の長い方は束ね、帽子を被るとより効果があるでしょう。服装はできるだけウールや毛糸などのフワフワした素材を避け、一番外側に着るものは表面がツルツルした素材を選びます。
こうして花粉ができるだけ身体につかないようにすることが重要です。
生活環境が同じでも、花粉症になる人とならない人がいます。これは、アレルゲンという物質が体の中に入っても処理できる人と、処理できずに抗体を作る人がいます。抗体をつくることにより、アレルギー反応を起こします。
抗体の作られやすさは遺伝によって決まると考えられていますが、現在のところ、まだ確認されていません。
しかし、花粉症になりにくい・なりやすいというのは、花粉に対して抗体が生産されにくい・生産されやすいと言い換えることができ、体質の違いがあるいことが、スギ花粉症とブタクサ花粉症において確認されています。
この2つの花粉症においては、遺伝性の病気であるとも言われています。
20〜30才が花粉症になりやすいと考えられていますが、赤ちゃんはともかく、子供でも花粉症になる可能性はあります。
対策としては、大人と同じように、まずできるだけ花粉を浴びないようにすることです。また外で遊ぶことを考え、花粉が入ってもすぐに吸収されないように、鼻の粘膜の防御力を高めておくことが大切になります。
鼻の粘膜の防御力を高めるためには、規則正しい生活習慣を身に付けることです。
食生活の他、十分な睡眠、適度な運動などが大切です。